同人雑誌『暁声』について

6.『暁声』発刊のきっかけ
  (『暁声』第一号:発刊の辞より引用)
「社会は暗黒の裡に葬り去られて、未光明の認むるべきものあらず。此時に当りて暁声生る、豈夫れ偶然ならんや。
 余輩は漫に弁を弄するものにあらず、又漫に悲歌慷慨するものにあらず。然れども社会現時の状態は、余輩をして、遂に黙止するに堪えざるに至らしめたを如何にせん。
 見よ、如何に風俗の壊頽せるかを、如何に徳義の地を払へるかを、如何に物質的文明の弊害其極に達して、滔々相率ゐて、皮相的実利的に流れつゝあるかを、社会は実に迷夢の中にありて、未覚めざるなり。
 今や暁声は、此腐敗せる空気を一掃せんとて生れいでたり。而して世人の迷夢を覚醒すべく、大声疾呼せんとす。
 此腐敗せる空気を一掃し、長夜の迷夢を覚醒するに当りては、公道を喝破し正義を絶叫し、絶えず清新なる空気を注入すると共に、又純文学の鼓吹に極力せざるを得ず。
 文学なければ趣味なく、趣味なければ無味乾燥なり、無味乾燥なり、随つて高尚なる理想なく、只功名利欲の巷に、機械的に跋扈跳梁する、動物的人類の粉々擾々たるを見んのみ。堕落を極むる所以なり、罪悪の絶えざる所以なり。
 想ふに生活の問題に於て、胃の腑の問題に於て、文学畢竟の要かあらん、即生存上文学が、直接の効用はなかるべしと雖、霊妙なる人世をして、無意識的に蠢動する、動物的生涯たらしめざる以上は、所詮衣食住夫れ以外に於て、物質的夫れ以上に於て、精神的理想的意議なかるべからざるは、敢て余輩の喋々を待たざるなり。
 あゝ微々たる余輩の声、固より天下を驚かすに足らざるべしと雖、純潔誠実なる心裡より叫び出でたる、最清く、最自然にして飾らさる暁の声に、一大光明を喚発するの期あるべきを、信じて疑はざるなり。」


7.「暁声」第一号〜第八号
(1903年〜1904年:明治36年〜明治37年)
★発行所・暁声社(山武郡片貝村片貝五八○○番地)
★編輯兼発行人・秋庭繁三郎(片貝村字片貝五二一七番地)
★印刷人・榎本明次(長生郡茂原町一八二番地)
★印刷所・角半活版所(茂原町本町一丁目仲丁)

  ◎8月1日に第一号発行(7月25日印刷)
   →「発刊の辞」、暁声発刊を祝すものが多い。

  ◎9月1日に第二号発行(8月25日印刷)
   →盆三日記事募集、前号の批判など

  ◎10月1日に第三号発行(9月25日印刷)
   →前号批判など

  ◎11月1日に第四号発行(10月25日印刷)
   →募集盆三日記事など

  ◎12月1日に第五号発行(11月25日印刷)
   →誌友茶話会の知らせなど

  ◎1月1日に第六号発行(12月25日印刷)
   →謹賀新年のあいさつ、社告、懸賞短文募集など

  ◎2月1日に第七号発行(   ?   )
   →誌友茶話会の記など

  ◎3月25日に第八号(最終号)発行(3月20日印刷)
   →自己評価、誌友茶話会、社告など


8.「暁声」廃刊のきっかけ
  ◎1904年(明治37年)2月10日にロシアに宣戦布告
   →時恰も日露開戦となり、会員中に出征者もありて廃刊の己なきに至つた。(「」より)


  • 1頁目
  • 3頁目
  • 補注
  • 参考ページ&参考文献

    @

  • http://www006.upp.so-net.ne.jp/tsuru-hp/

  • ↑東京成徳大学人文学部日本伝統文化学科教授 鶴巻孝雄氏のHP
     参考部分のアクセス
    @↑のURLからアクセス(トップページ)
    A「房総地域研究」→「A九十九里の文化・文芸運動研究」をクリック
    B「レジメの全文」をクリック(PDFなので、開くのに少し時間がかかるかも・・・(´Д`;))
    C以上

    A
    『房総を学ぶ5 房総地域文化研究プロジェクト記録集』
    ↑p149「九十九里の文化・文学運動研究その一―中西月華を中心に―」
     「中西月華研究序説―片貝海水浴場史との出会い―」齊藤功氏の記事
    『房総を学ぶ5―房総地域文化研究プロジェクト記録集』
     2009年12月25日刊行
     編集・発行
      東京成徳大学人文学部日本伝統文化学科
       房総地域文化研究プロジェクト
      〒276-0013千葉県八千代市保品2014
                      (八千代キャンパス)
      TEL 047−488−7111
     印刷・製本
      八千代市身体障害者福祉会 はばたき職業センター
      〒276−0015千葉県八千代市米本2429−10
      TEL047−488−8813
      TEL047−488−8384

    B
    『暁声第一号』『暁声第二号』『暁声第三号』『暁声第四号』
    『暁声第五号』『暁声第六号』『暁声第七号』『暁声第八号』
      発行所・暁声社(山武郡片貝村片貝5800番地)
      編集兼発行人・秋庭繁三郎(片貝村字片貝5217番地)
      印刷人・榎本明次(長生郡茂原町182番地)
      印刷所・角半活版所(茂原町本町一丁目仲丁)

    『房総を学ぶ5』は、千葉中央図書館の2階で見つけました( ´∀`)b
    1〜5巻までありました。どれも面白い(興味深い)記事ばかりです( ´∀`)b
    そういえば、6巻っていつ発行されるのだろうか・・・(´ε`;)気になるのぅww